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多くの出発客でにぎわう国際線ロビー=2025年1月4日、関西空港、田中章博撮影

 関西、大阪(伊丹)、神戸3空港を運営する関西エアポートが17日発表した2025年3月期決算の純利益は、前年の約2.4倍の368億円となり、コロナ禍の影響が大きく出始める前の20年3月期を超えて、過去最高を更新した。

 訪日外国人の需要をうまく取り込んだ。売上高は31%増の2454億円、営業利益は90%増の646億円だった。

 航空系の売上高は22%増の983億円だった。旅客数は5086万人で、初めて5千万人を突破。国際線の利用者は2508万人で、国内線とほぼ半々となった。うち8割にあたる1983万人が外国人旅客だった。

 大阪・梅田周辺の大規模再開発などもアピールした結果、関西が旅行先として選ばれたとみているという。

 非航空系の売上高は38%増の1471億円。23年12月に関空内で開業した商業施設が好調だった。

 会見した山谷佳之社長は業績がコロナ禍前を超える水準になり、「かなり良好」と話した。一方で、今後は回復とは違う成長力に取り組んでいくとの考えを示した。

 大阪・関西万博の効果が期待できる26年3月期は、「とにかく前期の数字を上回り、成長の実績を示したい」と語った。

 足元の懸念材料として、インド西部で発生した旅客機の墜落事故や世界景気の不透明さなどを挙げ、「成長を阻害する要素もかなり色濃く出てきていると感じている」と述べた。

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